頼れるお父さん養成講座(6)隣のパパ探訪2 松本康孝さん 子育ては「真剣勝負」
イラスト・瀬谷直樹
2007年06月18日(月)付
「授乳の点を除けば、お父さんも育児という特別な責任を等しく担うことができますし、また、私の考えでは、そうすべきです」。
(バートン・L・ホワイト著「ホワイト博士の育児書」より)
「私は自他共に認めるスーパーお父さんです」と、挑戦的なメールが届いた。
何〜、自意識過剰なヤツめ、目を覚ましてやる! そう意気込んで訪ねたメールの主・観音寺市の木のおもちゃと絵本の店「木馬クラフト」店主の松本康孝さん(41)。目を覚まさされたのはこちらの方だった。
■子育てパパ
松本さんは医療機関に務める妻、母、長男、長女、二女、三人の子どもの六人家族。かつて東京の葛西臨海公園の造園監督など、庭師として活躍したが、二十六歳で帰郷。自宅で家具やガラス工芸を制作、販売しながら庭の設計を頼まれたりと、忙しい日々を過ごしていたが、子どもが誕生し、生活は一変した。
妻が退職して子育てに専念する道もあったが「子どもと接するのはぼくの方が上手だと思ったんです」。一年後、妻の職場復帰にともない自身の仕事をセーブ。「借金しないようにだけ心掛けています」と笑う。
家計を妻に頼ることに、男として抵抗はないの? 松本さんは「家族全員で一つ。そこでバランスが取れていればOK」と屈託がない。仕事は妻、家事は母、子育ては自分というのが松本家のベストバランスだっただけ。「お金は生活できる最低限があればいい。余力は子どもに注ぎたい」。
■スケジュール
松本さんの一日の予定を聞いてみた。
6・30 全員で朝食。小学校登校まで長男、長女とキャッチボール。二女と粘土で遊びながら妻と会話。
8・30 二女を車で保育園に送る。
10・30 開店まで買い物や子ども部屋の掃除。
15・00 長女のお迎え。
17・00 二女のお迎え。近くの公園で遊んでから帰宅。すぐに近くの老人ホームに遊びに出掛ける。
19・00 お風呂タイム。三人を一度に洗う。
19・30 夕食を食べ、テレビを見る。
21・00 長男、長女の宿題監督。よく間違える問題をリストアップして、自前で問題集を作成。
22・00 子どもたち就寝。妻と一日の出来事を話し合う。
これが松本さんの「平均的な一日」だという。
かわいがっても決して甘やかさない。父親は子どもたちに進むべき道を示すナビゲーター。だから、食事しながらボールで遊んでいる長男を表に放り出したり、「いつも真剣勝負」で接しているという。
遊ぶ暇もないですね、と水を向ければ、「子どもという宝を手に入れたのに、これ以上何が必要なんですか?」と松本さん。子どもを置いて遊ぶ親は「大人になれていない」とばっさり。
かくも厳しい道は、とても真似できそうにない。でもこれだけ子どもに愛情を注げるなんて理想的だ。同じ父親の一人としてもっと子どもと向き合いたい、こっちだって真剣勝負だ。(生活文化部・坂本雄)


